2010年06月15日

愛する人を失うという事

一昨日の日曜日、事務所の後輩の母親の通夜に行った

その後輩は、中途採用であるが、私の一つ年下

彼は今、勉強のため、東京のとある会社に出向している

奥さんと、二人の小さな子供とともに


後輩とは、つい先月のGW中に会ったばかりだ

その時は気がつかなかったが

通夜で会った彼の表情は、明らかにやつれていた



肺ガン




もちろん、亡くなられたお袋さんはタバコなど吸わない

なのに、病気の中でも最も辛い試練に逢ってしまうのは、運命なのだろうか

今年に入り、大きな手術を乗り越え、厳しいリハビリに耐えるお袋さん

そんなお袋さんを抱えつつも、彼は何事も無い様に、私と馬鹿話をしていた

事情を知らないまでも、そんな自然な彼に付き合う、自分が余計馬鹿みたいだった…


お袋さんは、そんな辛いリハビリの日々を耐えて、徐々に症状が回復していったらしい

そして、晴れて退院となる、めでたい日だったのに

院内で合併症を患い、急変した体調

そして


亡骸として、祭壇に飾られた菊花の下の棺桶に納められていた


享年59才



若すぎる、”死”


坊主の読経も終わり、喪主である後輩の親父さん

通夜に訪れた我々に向かって、代表としてのお礼の挨拶

最初は淡々とながらも、我々に対し心を込めて話しかけてきた

だけど、



「今日は、妻の退院の日だったんです………」




その後、言葉が続かず、10秒くらいの嗚咽

周りの同僚の女の子は、みんなすすり泣いていた

思わず、私も本当に涙を流してしまった


まだ気持ちの整理がつかないままであろうに、本当に立派な挨拶でした


本日、後輩が東京に帰る前に、事務所まで全員にお礼を言いに来た

そして奥さんに抱えられた、二人の小さな子供は妙に元気

死すべき者、そして新たに生命を宿す者

自然界の営みとして、本当に自然な姿なのだろう

でも、あまり自然すぎるため、余計に悲しかった


まだ、私には生涯愛すべき伴侶とは出会っていない

だから正直、その最愛のパートナーを失うという事すら想像できない

でもあの時、後輩の親父さんの、惜別の言葉とともに流した涙は

我々、”永遠の別れ”という、究極の悲しみを

経験したことのない若造にとっては

愛する人と共に生きている間は、大切しようという優しさと

いつかは来たるべき、永遠の別れの儚さと悲しさと

そして、常に心して人を愛すべきように

教えてくれたような気がします



Posted by まんねん at 23:46│Comments(2)
この記事へのコメント
婚活婚活
Posted by ペーター at 2010年06月17日 21:12
いい相手がおったら考えます
Posted by まんねんまんねん at 2010年06月18日 16:20
 
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