2011年10月15日
寅ノ刻の恐怖
ここは一体何処だ………
確か、俺は深夜の宿木であるBARを探して
酩酊状態のまま、料飲街をさ迷っていたはずだ
なのに目が覚めたのは、広く堅いソファの上
意識が朦朧とする暗闇の中、よく目を凝らすと
放射状に無数のソファが部屋中に広がっていた
ここは何処かの劇場か?
全く記憶がない………
しかし薄い暗闇の中、遥か遠い視線の先の壁には
2間ほどの幅の横長い窓枠が切り取られており
その奥に明るく照らされたサロンが設けられている
よく目を凝らすと、老齢の男女二人が座っていた
どうやら、酒を酌み交わしつつ談笑しているようだ
しかし、あの二人…、どこかで見覚えがある…
何時、何処で会ったことがあるのだろうか?
微かな記憶を辿ろうにも、肝心の脳が全く働かない
とりあえず、この広い劇場のような場所から出よう
緑色に鈍く光る、非常灯の明かりを目印に
やや縺れる足でなんとか出口にたどり着く
ビロードの張られた両開きの重いドアを開ける
「さあ、帰ろう」
しかし、ドアの目の前には行く手を塞ぐかのように
先ほどの老齢の男の方が、腕を組んだまま立っていた
突然の出来事に仰天した俺は、思わず尻もちをつく
倒れこむと同時に、誰かの足にぶつかったようだ
そして………、座ったまま見上げた視線の先には
先ほどの老婆が、胸元に短刀を携えて立っていた
無言かつ無表情のまま、短刀を逆手に持ち替える
「やっ、やめてくれ…」
恐怖に慄き、掠れた声で許しを請う俺に向かって
老婆はスローモーションで刃を振り下ろした
ところで目が覚めた
”ゆっ、夢か、あーよかった…”
久しぶりにマジで怖い夢を見たぜ…

時計を見ると、午前3時55分
こんな時間に目が覚めてしまったわい
とりあえず、台所で水を飲んで一息つく
あー、まだ心臓がバクバク鳴ってる

眠れそうもないので、ベランダに出た
闇夜に照らされる、いくつもの街の灯り
遠くではラ○ホテルのネオンが光っている
いつもの風景を見て、やっと落ち着いた
そして、外灯に照らされた薄暗い通りを
カップルが腕を組んで通り過ぎていった
暗闇に消える二人の後ろ姿を見送りつつ
「今から、いやらしいコトをするんだろうなあ…」
やっと、いつもの調子が戻ってきたトコで
ふと思った
”堀ち○みって、最後は何人の子持ちになるんだろう…”
さてと、ぼちぼち寝直しますかね
明日というか、今日も仕事だし
Posted by まんねん at
04:36
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