孤高の美人ピアニスト

まんねん

2008年10月18日 11:51

「いらっしゃいませ」

バーテンダーT中君が爽やかな笑顔で迎えてくれる店。

別府市流川通りの”MILKHALL”

カウンターに座り、まずはお任せの1杯。





ブラッディ・メアリー。
トマトジュースの爽やかな酸味が、乾いた胃と心を目覚めさせてくれる。

そして腹ごしらえとマスターとともにひとまず店を出て、北浜の夜街に向かって歩き出す。

たどり着いたは、マスターお奨めの蕎麦屋。
まずは、桜海老のかき揚げと板わさをアテに、日本酒で乾杯。
そして絶品の二八蕎麦を嗜む。
まさに、池波正太郎の世界だ…。

再び店に戻ると、カウンターの奥に彼女は佇んでいた。

そう、彼女は金・土曜日だけMILKHALLで演奏するために現れる美人ピアニスト。

ワンステージを終え、休憩中にカウンターで飲んでいた男3人組と話していたようだ。
男3人組はFC東京サポーターらしい。
今日のトリニータホーム戦を応援するため、わざわざ東京からやってきた筋金入り。

徐に彼女は、FC東京サポーターに対しワタシを紹介する。


「この人はトリニータのサポーターなんですよ」



一瞬、沈黙が流れる…。


そう、彼女は少し場の空気を読めない



しかし、敵対するサポーターとはいえオトナ同士。
お互い明日の試合の健闘を称えて、その後は談笑。

そして、美人ピアニストは奥の部屋に行き、ピアノの前に座りまた弾き始めた。





彼女の演奏を聴きつつ、ボウモアのロックを嗜みながら思う。


彼女は美しい




そして、いやらしい








彼女が奏でるピアノは様々な顔を出す。

時には母親の慈愛のように、包み込むような優しい音色を奏でる。

時には奔放な性格そのものを音符にのせて、聴く人間を楽しくさせてくれる。

時には秘めた心を吐き出すように、強いタッチで鍵盤を叩く。







彼女は今困難に立ち向かっており、精神的にも疲れていると思う。

大変だろうけどこの困難を乗り越えられるよう、頑張って欲しいモンだ。






そして、いつものように笑顔でいて欲しい。


お疲れ様。さて、じゃあ帰ろうか。

そして、二人は夜の街に消えていく………。

職場放棄したマスターとともに庄八へ