拝啓 A先輩
冷たい秋風が吹き降ろし始めた今日この頃
東京での生活をいかがお過ごしでしょうか
「オレはモー○ング娘の一員になる」
と宣言して、大いなる野望を抱えて大分市を出た先輩
上京してから、早やもう5年以上が経つんですね
そういえば去年から、目標が「A○B48」に変わったそうですね
いまだ、秋葉原のステージには立てていないようで、道は険しいですね
けれども、夜の歌舞伎町2丁目では、今や大人気らしくてなによりです
実はですね、昨日の午後に大分市内の街中で、貴方の家族に
いえ、今となっては”貴女”の家族に偶然出会いました
兄弟揃って、自衛隊の訓練で鍛えあげられたマッチョな弟氏から
今の貴女の東京での近況を、詳しく教えていただきました
「最近豊胸したての谷間の写メを、ほぼ毎日送ってくるんですよ」
「しかも、うっすらと顎に髭の剃り跡が青く残っているんです」
「送るのはいいけど、せめて化粧をしてからにして欲しい」
と嘆いていましたよ
たまたま飲み会の場で、同僚にその写メを見られ
弟氏は駐屯地では「アッチ系」のレッテルを貼られているそうです
しかも写メの本人が実の兄とも言えない為、かなり迷惑しているようです
嬉しいのは分かりますが、せめてファンデーションを塗ってからにしましょう
そんなお父上は
「頼むから、せめて網タイツを履いて帰省して欲しい」
と苦言を呈しておられました
昨年帰省した時は、ノーメイクの油断した状態で帰られたそうで
それはそうと、まだ永久脱毛はされていないんですね
大学の寮時代は、床の上に落ちた脛毛の量で
貴方の行動の軌跡が分かるというくらい
”無敵の剛毛”で名を馳せたA先輩ですから
お金はかかるかもしれませんが、やっぱりエステ行きましょう
肝心のお母上はというと
「いい化粧品があったから、送るんでぜひ使ってみて」
”ホント、とってもいい子なのよ”と、親孝行ぶりを喜んでおられました
大分の地にて、長男からの都会生活での恩恵を受けているようですね
「でもね、身長に合う服がなかなかないから、大変大変って言ってたわ」
女装した180cmオーバーの後姿は、リアルに大○素子さんに間違われたそうですね
5分くらいの立ち話でしたが、久しぶりにお会いできて嬉しかったです
先輩が大分市にいた時は、ご実家でたまに晩ご飯をご馳走になったのが懐かしいです
しかし、”ふぁみこんうぉーず”でこんぱんに負けていた弟氏も、もう三十路ですか
季節が過ぎ行くというのも、本当に早いモンですね
今や立派な自衛隊員となった弟氏は
「明日から、尖閣諸島への上陸のため沖縄に行ってきます」
というブラックなジョークを残して、彼ら家族は立ち去って行きました
さて、大分市は木枯らしが吹き始めるなど、冬の気配が近づいております
先輩もくれぐれも風邪をひかぬよう、体調管理には気をつけてください
そして先輩が抱いてきた、秋葉原のステージのセンターに立つという
長年の夢が叶いますよう、遠い大分の地で祈っております
かしこ
さ、寝るか